賃貸の契約書を事前にもらう!チェックすべき特約や重要事項をプロが解説

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Hoshi
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一級建築士 / 宅建士

建築士として物件の構造や価値を見極め、宅建士として賃貸契約の裏側を知り尽くしています。

また、転勤等で引越しを5回経験しており、初期費用を極限まで下げる裏技を実践してきました。

このブログでは、プロの知識と経験を元に、大手サイトには書かれない情報を発信。
賃貸の「初期費用をゼロに近づける戦略」を公開します。

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「契約書にサインする前に、じっくり内容を確認しておきたい」「後から高額な費用を請求されるような落とし穴がないか不安だ」と感じていませんか?

この記事は、契約当日に初めて書類を渡されるという慣習に疑問を持ち、自分の身を自分で守りたいと考えているあなたのために書きました。

賃貸の契約書を事前に請求することは、入居者にとって当然の権利です。

最後まで読むことで、重要事項説明書や賃貸契約書を事前にもらうタイミングや伝え方や、チェックすべき「要注意項目」がわかります。

契約書を事前にもらうことは正当な権利

重要事項説明書や契約書を事前に請求することは、入居者にとって当然の権利であり、後ろめたいことではありません。

家主や不動産会社側にやましいことがなければ、事前に書類を開示できない理由はどこにもないからです。

隠す必要がないならスムーズに開示されるはず

不動産会社の中には「契約当日まで書類が完成しない」と渋る担当者もいますが、多くは事務作業を後回しにしているだけです。

重要事項説明書や契約書はあなたの生活を縛る重要な公的文書であり、検討する時間を持つのは当たり前の権利です。

むしろ、事前の開示を頑なに拒むような不動産会社は、入居者に不利な特約を隠しているリスクさえあります。

契約書の内容をチェックする2つのタイミング

契約書の内容を事前にチェックするために、実際に不動産会社へアクションを起こすべきタイミングは内見前・申し込み後の2回あります。

タイミング①:内見前にメールで基本条件を聞く

最も効率的なのは、内見(内覧)に行く前に主要な特約事項をメールで聞いてしまうことです。内見をして気に入った後に「実は退去費用が…」と聞かされると、冷静な判断ができなくなるからです。

後ほど詳しく解説しますが、特に「敷金償却」「クリーニング代」「解除予告期間」の3点は、内見前に確認しておきましょう。

ここであなたの希望に合わない物件を排除できれば、無駄な内見時間を大幅に削減できます。

なお内見前には、初期費用の概算見積も必ずメールで貰うようにしましょう。

内見前に概要を確認するメール例文

件名:物件の契約条件に関する確認のお願い(氏名)

〇〇不動産 担当者様

お世話になっております。先日お問い合わせした(物件名)の内見を検討しております。 つきましては、内見前に契約条件の概要を把握しておきたいため、以下の項目についてメールでご教示いただけますでしょうか。

・敷金の償却(敷引き)の有無

・退去時のクリーニング費用の目安と負担の有無

・解除予告期間(1ヶ月前か2ヶ月前か)

・○○(他、気になる項目)

お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

タイミング②:重要事項説明の下書きを事前にもらう

入居申し込みをして審査が通ったら、本契約の日時を決める際に「重要事項説明書と契約書の下書きをメールでください」と伝えます。これが、詳細な精査を行う最後のチャンスです。

不動産会社は「当日に説明します」と返してくるかもしれませんが、そこは「事前にしっかり読み込みたい」と粘ってください。やましいことがない会社なら、PDFデータで送ってくれるはずです。

契約前に下書きを請求するメール例文

件名:重要事項説明書および契約書の下書き送付のお願い

〇〇不動産 担当者様

お世話になっております。

重要事項説明当日の説明をスムーズに理解し、内容を事前にしっかり確認しておきたいため、可能であれば「重要事項説明書」と「賃貸借契約書」の下書きを、事前にメールにてお送りいただけますでしょうか。

お忙しいところ恐縮ですが、ご対応いただけますと幸いです。

チェックするべき重要項目リスト

契約書で重点的に確認すべきは「お金」と「責任」の所在です。

ここからは、見落としがちな重要ポイントを専門的な視点で詳しく解説します。

敷金の償却(敷引き)の設定を確認する

敷金の償却とは、退去時に無条件で差し引かれる費用のことで、事実上の礼金と同じです。

まずは契約書に「償却」「敷引き」という言葉がないか、その金額がいくらかを確認してください。

当初の募集条件には「敷金1ヶ月」としか書かれていない物件でも、契約書の特約に「解約時100%償却」とあれば、1円も返ってきません。

事前にこの条件を知ることで、納得できない場合は交渉や契約のキャンセルを検討できます。

原状回復条件とクリーニング範囲

「退去時に原状回復を行うこと」という文言はどこの契約書にもありますが、その範囲がどこまでかを確認してください。

特に「タバコのヤニ汚れ」「壁に貼ったシールの跡」「家具の設置跡」などが、通常損耗(家主負担)に含まれるか特約で制限されているかをチェックしてください。

最近では「小規模な傷でも全面張り替え費用を入居者が負担する」といった、国土交通省が定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を無視した特約が見受けられます。

こうした特約が契約書に紛れ込んでいないか、事前に一言一句読み込みましょう。

退去時のクリーニング代と具体的な金額の記載

退去時の清掃費用・クリーニング代は、国土交通省のガイドラインでは「退去時のクリーニング代は家主が負担するもの」とされています。

しかし残念ながら、実際の賃貸借契約では、ほぼすべてのケースで「入居者が負担する」という特約が付いているのが実情です。

まずは「入居者負担」という特約があるかを確認し、入居者負担の場合は「具体的な金額」が明記されているかをチェックしてください。

金額の記載がないまま契約すると、後から高額な費用を請求されるケースもあります。

「〇〇円」と固定されているか、㎡単価で算出されているかを必ず確かめましょう。

解除予告期間(退去予告期間)の長さ

解除予告期間は、あなたが「引越します」と伝えてから家賃が発生し続ける期間のことです。

一般的には1ヶ月前ですが、これが2ヶ月前や3ヵ月前になっている物件には細心の注意が必要です。

急な転勤や住み替えの際、この1ヶ月の差が大事になります。例えば予告が2ヶ月前で、辞令が出てから1ヶ月後に引越す場合、住んでいない新旧両方の家賃を1ヶ月分重複して払うことになります。

自分のライフスタイルに合う期間設定かどうか、冷静に見極めましょう。

短期解約違約金の期間と金額

「1年以内の解約で賃料1ヶ月分を支払う」といった違約金条項も必ず見ておきましょう。仕事の都合で急な転勤がある方にとって、この条項は大きな金銭的リスクになります。

この期間が「2年以内」など不当に長くなっていないか、あるいは「家賃2ヶ月分」など高額すぎないかをチェックしてください。もしあなたが1年前後で住み替える可能性があるなら、この条項は初期費用を上回るリスクになり得ます。

当日の説明でいきなり突きつけられて「えっ」と絶句する前に、必ず下書きで確認しておくべきです。

設備と残置物の区分け

部屋にあるエアコンやガスコンロが、家主の「設備」なのか、前の入居者が置いていった「残置物」なのかも重要です。

もし「設備」であれば、故障した際に修理や交換を行う義務は家主にあります。しかし「残置物」扱いになっている場合、修理代はすべて入居者であるあなたの自己負担になります。さらに、退去時にあなたの費用で撤去・処分することを求められる特約が付いているケースも珍しくありません。

契約書に「残置物」の文字があれば、設備への変更を依頼するか、撤去してもらうかを事前に決めるべきです。

例えば、古いエアコンが残置物になっている物件はリスクが高いです。故障して数万円の修理費を自腹で払うことになる可能性があります。

更新料の有無と契約期間

更新料は、2年ごとに家賃の1ヶ月分程度を払うのが一般的ですが、中には不要な物件や、逆に「更新事務手数料」を別途請求される物件もあります。

更新料とは別に「不動産会社への事務手数料として0.5ヶ月分」などと記載されている場合、2年後の出費は家賃1.5ヶ月分に跳ね上がります。これは長期的に住む予定の人にとって、非常に重い負担です。

2年後にいくら支払う必要があるのかを事前に把握しておくことで、真のコストが見えてきます。

長期的に住む予定なら、更新料の有無はトータルコストに数万円以上の差を生みます。

インターネット使用料などの付帯費用

「ネット無料」と謳っている物件でも、契約書をよく読むと「別途事務手数料」や「安心サポート月額」が必須になっている場合があります。

不要なオプションが契約の条件になっているなら、事前チェックの段階で外せないか不動産会社に打診すべきです。

【体験談】内見前の事前確認で二重家賃を回避した判断

私自身の経験ですが、条件が完璧に見える物件でも、事前の条件確認だけで候補から外したことがあります。それは、内見前にメールで「解除予告期間」を尋ねた時のことです。

不動産会社からの返答は「解除予告は2ヶ月前」というものでした。

私の仕事は1ヶ月前に急な辞令が出る可能性があるため、2ヶ月予告だと退去時にどうしても1ヶ月分の家賃を余計に払うことになります。

たとえ初期費用が安くても、退去時に10万円近い二重家賃が発生することが確定している物件は、選べないと考えて候補から外しました。

まとめ:事前チェックこそが賃貸トラブルを防ぐ唯一の手段

賃貸契約書を事前にもらうことは、トラブルを防ぐ賢い手段です。当日の説明だけで納得しようとするのは、あまりにリスクが高い行為です。

不動産会社に遠慮する必要はありません。

正当な権利として書類を請求し、今回紹介したチェックリストをもとに、あなたの大切なお金と新生活を守りましょう。

Hoshi
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