賃貸の礼金を払いたくない…礼金文化は頭おかしい!プロが教える賢い交渉術

交渉テクニック
Hoshi
運営者プロフィール

一級建築士 / 宅建士

建築士として物件の構造や価値を見極め、宅建士として賃貸契約の裏側を知り尽くしています。

また、転勤等で引越しを5回経験しており、初期費用を極限まで下げる裏技を実践してきました。

このブログでは、プロの知識と経験を元に、大手サイトには書かれない情報を発信。
賃貸の「初期費用をゼロに近づける戦略」を公開します。

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「礼金なんて、1円も払いたくない!」 「礼金文化は頭おかしい…」その気持ち、痛いほどよくわかります。

礼金は入居者が家主に対して、部屋を貸してくれるお礼として支払うお金です。なぜ見ず知らずの人に「お礼」として大金を渡さなければならないのでしょうか。

私も、礼金という文化は合理的ではなく、無くしたい悪習だと感じています。

この記事を読むことで、礼金というシステムの正体と、プロが実践している「本当に効果のある初期費用削減ルート」が明確になります。

大手ポータルサイトには書かれていない、不動産会社の裏事情まで踏み込んで解説します。

余計な初期費用を払わずに、理想の暮らしを手に入れるための具体的な戦略を伝授します。

結論:賃貸の礼金交渉は正直難しい

礼金の交渉は可能ですが、正直、他の初期費用と比較して交渉のハードルが高いです。

自身も5回の引越しを経験しましたが、礼金をそのままゼロに交渉できたことはありません。

特に人気物件や1月〜3月の繁忙期は、「礼金を払わないなら他の人に貸す」と言われるのが現実です。 家主からすれば、わざわざ値下げしなくても次の入居者がすぐに見つかるからです。

交渉が成功しやすい物件の見極め方

築年数が経過している物件や、駅から遠い物件は家主も早く入居者を決めたいと考えています。

このような物件では、礼金をゼロにしても入居してもらう方が家主にとって利益になります。

反対に、公開されたばかりの新築物件や、都心の超人気物件での交渉は極めて困難です。

あなたの希望する物件がどちらのタイプに属するか、まずは客観的に分析してください。

無理な交渉で優良物件を逃さないために

もしあなたが絶対に礼金を払いたくないのであれば、最初から「礼金ゼロ物件」に絞って探すべきです。 無理な交渉を仕掛けて家主との関係を悪化させると、入居後のトラブルにも繋がりかねません。

礼金がどうしても発生する物件なら、他の項目で初期費用を削る方が圧倒的に成功率は高いです。

視野を広く持ち、トータルの支払い額をいかに下げるかを考えましょう。

なぜ礼金文化は存在するのか。その歴史と古い商習慣

礼金は戦後の深刻な住宅難の時代に、家主へ感謝を示すために始まった慣習です。 戦災で家を失った人々が、住む場所を提供してくれた家主に心付けを渡したことが起源とされています。

つまり、今の時代とは前提条件が全く異なる古いルールなのです。

しかし、住宅が余っている現代において、このシステムが残っているのは家主側の都合でしかありません。 あなたがお礼を言いたいほど感動していないのなら、払いたくないと思うのは当然です。

地域によって異なる礼金の相場

礼金の文化は地域によって大きく異なります。 特に関東圏は礼金の意識が強く、家賃の1ヶ月から2ヶ月分が相場となっています。

一方で、関西圏では「敷引き」という独自の慣習が長く続いてきました。 近年では全国的に礼金ゼロ物件が増えていますが、人気エリアでは依然として残っています。

礼金が多い地域とその特徴

東京や神奈川などの首都圏、そして京都などは、今でも礼金の設定が高い傾向にあります。 特に京都は古い慣習を重んじる家主が多く、礼金交渉が難航しやすい地域です。

また、大学が集中するエリアや新築物件も、礼金が高く設定されがちです。 これらの地域で「礼金ゼロ」を実現するのはほぼ不可能。

現代では「家主の追加収益」でしかない

礼金は建物の維持管理費や修繕費とは一切関係がありません。

敷金のように退去時に充当されることもなく、ただ家主の懐に入るだけの「追加収益」です。

建築の専門家から見ても、礼金を払ったからといって物件の質が上がるわけではありません。 入居者にとってメリットは皆無です。

礼金の「悪質な上乗せ」を相見積もりで防げ

礼金について最も警戒すべきなのは、不動産会社が勝手に礼金を上乗せしている場合です。

本来は家主が設定していない礼金を、不動産会社が自身の利益のために加算する悪質なケースがあります。

入居者からみると、募集図面や見積書だけでは判断できません。

なので、必ず物件を探す初期段階で、複数の不動産会社で「相見積もり」を取ってください。

相見積もりが最強の防御策になる理由

同じ物件でも、依頼する不動産会社によって初期費用の総額は変わります。

ある会社では礼金1ヶ月なのに、別の会社では礼金0円となっていることがあります。 これは、不動産会社が独自の利益を乗せている証拠です。

相見積もりを取ることで、あなたは不当な金額を支払わずに済みます。

相見積もりの具体的な手順や注意点は以下の記事で詳しく解説しています。

賃貸の相見積もりはマナー違反やタブー?失敗しない手順をプロが解説

礼金交渉が難しい場合に「確実に」初期費用を削る3項目

礼金そのもののカットが難しいときは、代替案として他の項目を攻めましょう。

不動産会社が受け取る手数料や、家主が損をしないキャンペーンなら交渉できる確率が上がります。

礼金にこだわらず、トータルの出費を最小限にすることを最優先しましょう。

仲介手数料を半額にする交渉

不動産会社が入居者から受け取れる仲介手数料は、原則として「家賃の0.55ヶ月分(税込)」までと法律で定められています。

宅建業法が定める「原則0.55ヶ月」のルール

多くの不動産会社では、当然のように「家賃の1.1ヶ月分(税込)」を請求してきます。 しかし、宅建業法では、以下の通り規定されています。

宅地建物取引業者が受け取ることのできる報酬額は、借賃(家賃)の1.1倍に相当する金額以内とする。ただし、居住用建物の賃貸借の媒介においては、依頼者の承諾がある場合を除き、借賃の0.55倍に相当する金額以内とする。

つまり、あなたが「1.1ヶ月分払います」と事前に承諾していない限り、不動産会社は0.55ヶ月分を超える手数料を請求できないのです。

なぜ多くの会社が1.1ヶ月分を請求するのか

残念ながら多くの不動産取引では、入居者側の同意を得て上限である1.1ヶ月分をすべて入居者が負担する慣習がまかり通っています。

不動産会社の多くは、入居者が「業界の常識は1.1ヶ月分」だと思い込んでいることを利用してきます。 物件の案内や申し込みの時点で、特に説明もなく「手数料は1.1ヶ月分です」という書面にサインを求められることが一般的なのです。

一度サインをしてしまうと「承諾した」と見なされるため、交渉が難しくなります。

内見後、申込前のタイミングで概算でも良いので見積書を貰いましょう。その時が交渉のタイミングです。

【仲介手数料交渉メールの例文】

お世話になっております。

見積書を拝見しました。仲介手数料が家賃の1.1ヶ月分となっておりますが、原則として仲介手数料は0.55ヶ月分以内と認識しております。

今回、事前に1.1ヶ月分の支払いに承諾はしておりませんので、原則通り0.55ヶ月分(または無料)での契約をお願いできないでしょうか。

もしご対応いただけるのであれば、本物件にてすぐに申し込みを進めたいと考えております。 ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

このように、単なる「値引きのお願い」ではなく「法律の原則」「即決」をセットにして伝えるのがコツです。

保証会社・鍵交換代の精査を行う

見積書に含まれる「室内消毒代」や「安心サポート」といった項目を徹底的にチェックしましょう。

これらは不動産会社が利益を上乗せするために、任意で付加しているケースが非常に多いです。

「自分で清掃するので不要です」とはっきり伝えれば、多くの場合は外すことができます。 小さな項目に思えますが、これらを排除するだけで礼金の数割分を相殺できることもあります。

消毒代や24時間サポートの交渉術は以下の記事で詳しく解説しています。

賃貸の消毒代は拒否できる!プロが教える魔法の交渉フレーズを伝授

賃貸の24時間サポートを断る方法!プロがいらない理由と外し方を解説

フリーレント(家賃無料期間)の獲得

家主に対して「礼金を下げる代わりに、家賃を1ヶ月分無料にしてほしい」と提案してください。

家主にとって、同じマンションの他の入居者が礼金を払っている場合、一人だけ下げるわけにはいかないという事情もあります。

しかし、フリーレントであれば「帳簿上の家賃や礼金額」を一切変えずに、入居者の初期費用負担を実質的に減らすことができます。 このため、家主にとっては承諾のハードルが低くなるのです。

家主側は、空室期間が続くよりも、1ヶ月分程度の家賃を無料にしてでも早く入居してもらう方が、年間収支で考えればプラスになります。

【フリーレント獲得の具体的な切り出し方】

「この物件はとても気に入っているのですが、どうしても予算が数万円オーバーしています。礼金の引き下げが難しいようであれば、その代わりに1ヶ月分のフリーレントをつけていただけないでしょうか。もし可能であれば、今日この場で申し込みを記入します。」

このように、「即決」という条件をセットにするのが交渉術です。

家主は「明日別の人が決まる保証」がないため、目の前の確実な契約を取るためにフリーレントを認める可能性が高まります。

【保存版】初期費用を削る具体的な「物件探しのステップ」

交渉を成功させるための具体的なステップ

相見積もりを利用した具体的な物件探しの流れをご紹介します。

私は、常にこの手順で初期費用を最小化してきました。是非あなたも実践して、無駄な初期費用を省きましょう。

なお、不動産会社とのやり取りは必ずメールやチャットなど文面が残る形で行ってください。

1 気になる物件を探す

まずはSUUMO等で良いので、気になる物件を3件~5件ほどピックアップしましょう。

2 3社から相見積もりを取る

選んだ物件全てに対し、3社に相見積もりを取り、初期費用を徹底的にチェックします。

1社目は物件を探したサイト掲載会社を選び、残りの2社は物件の所在地近くにある不動産会社をGoogleマップ等で探してください。「地域密着型の古い店舗」と「全国展開している大手」を1社ずつ混ぜることがポイントです。

▼詳しくはコチラ

3 誠実な1社を選び、特約を確認する

不透明な費用がなく、対応が誠実な会社を1社選び、内見予約を入れます。

この際、事前に「敷金の償却」「退去時のクリーニング代」「短期解約違約金」などの特約を確認しておくとベストです。

特約は将来発生する費用に関わるため、初期費用と同等に重視すべき項目です。

▼詳しくはコチラ

4 内見をする

実際に現地へ行き、物件の状態を自分の目で確認します。

「忙しいから」「人気物件だから」という理由で、内見をせずに決めるのは非常に危険です。写真では綺麗に見えても、実際に行ってみるとマイナス要素が見つかることがあります。

また、内見時に状態を確認し、問題なければ「入居前のクリーニングは不要」と伝えることで壁紙の交換やハウスクリーニング費用を下げられるケースもあります。

▼詳しくはコチラ

5 申込前に仮の見積書をもらう

内見後、気に入った場合でもすぐに申込をしないのが最大のポイントです。

その場で「検討したいので、仮でも良いので見積書をください」と伝え、全ての費用項目を文面でもらいます。

6 「即決」を武器に初期費用を交渉

ここが勝負のタイミングです。

総額を確認し、「〇〇(消毒代や鍵交換など)を外せる、あるいは安くできるなら、今すぐこの場で申込します」と交渉します。

相手に「今すぐ決まるなら」というメリットを提示し、即決を武器にするのがポイントです。

7 申込をする

交渉が成立した内容で、納得して申込手続きに進みます。

まとめ:賃貸の礼金を払いたくない気持ちは正しい

礼金を払いたくないという気持ちは、本当によく分かります。 合理的な根拠のない古い慣習に対して、疑問を持つのは当然の反応です。

しかし、ただ感情的に「安くして」と訴えるだけでは、良い結果は得られません。 論理的に、そして戦略的に行動することが大切です。

感情的な交渉ではなく、「相見積もり」での不透明な費用を浮き彫りにして、礼金以外の項目で交渉を進めましょう。

不動産業界には今だに不透明な部分も多いですが、正しい知識を持てば、あなたは損をせずに済みます。 私がこれまで培ってきた知識と経験が、あなたの新しい門出を支える一助となれば幸いです。

Hoshi
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建築士として物件の構造や価値を見極め、宅建士として賃貸契約の裏側を知り尽くしています。

また、転勤等で引越しを5回経験しており、初期費用を極限まで下げる裏技を実践してきました。

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